所得税控除の所得103万円はフリーターも同じです
2015.12.4

学生のアルバイトやフリーターには税金についての知識が乏しい人が少なくありません。
そのため、何も知らずに103万円以上の所得を稼げば、自分に所得税がかかるだけでなく、親の税金が高くなる場合もあるのです。
今回は、そんなフリーターにとっての103万円の壁について紹介しましょう。
目次
フリーターも年齢によっては所得税控除の扶養家族になれる
フリーターも所得税控除の扶養家族になれると聞いたら驚くでしょうか。一般には、それなりに働いているのだから、扶養家族になれないと考えられていることでしょう。実は、フリーターも年齢によっては所得税控除の扶養家族になれるのです。そうなれば、フリーターを扶養することになる親は扶養控除を受けられることになるので、所得税が安くなります。ただし、そのためは一定の条件を満たしていることが必要です。
まず、基本的に扶養者である親と一緒に暮らしていることが必要です。そのため、働いておらず仕事もしていないニートも扶養家族の対象となります。そのとき、年齢制限があります。親と一緒に暮らしていれば誰でも扶養家族になれるというわけではありません。それは、16歳以上と決められています。そのため、15歳以下の子供は扶養家族とは認められません。もっとも、その年頃の子供は義務教育を受けることになっているので、学校をさぼってアルバイトに精を出している場合ではありませんが。
フリーターも所得によっては所得税控除の扶養家族になれる
親と同居しており16歳以上になれば扶養家族の対象になるとは限りません。そこには所得の制限というものがあります。
フリーターとして得た所得が年間38万円以下であることが必要です。ただし、働いた収入が給与所得のみであるばあい、年間103万円以下であることが必要です。それ以上の収入があれば扶養家族になることはできません。
青色申告する個人事業主のもとで働いて給料を得ていないこと、あるいは、白色申告をする個人事業主のもので一度も働いていないことも必要です。
このように、フリーターとしての給与所得が年間103万円以下の場合は基本的に所得控除の対象となる扶養家族になることができます。ただし、親が個人事業主だった場合は話しは違ってきます。
たとえば、親が青色申告する個人事業主だった場合です。フリーターとしての給与所得が年間103万円以下だったとしても、親の仕事に従事して給料をもらえば親の扶養家族になることはできません。あるいは、親が白色申告する個人事業主だった場合、親の仕事に従事すればフリーターとしての所得に関係なく、親の扶養家族になることはできません。
所得が103万円を超えたフリーターの場合
学生アルバイトやフリーターの多くは、税金のことは見て見ぬふりをしているのではないでしょうか。しかし、所得が103万円を超えれば、所得税を払わなければけません。それは、基礎控除としての38万円と給与所得控除の65万円を超えてしまうからです。逆にいえば、所得が103万円を超えなければ、この二つの控除で課税所得がマイナスになります。
もちろん、税金のも借金と同じく時効というものがあります。つまり、ある程度時間が経てば所得税は払わなくてもよくなるということです。しかし、それを期待してはいけません。もし、申告していないことが税務当局に分かってしまうと、某著名人のように後から追徴課税されることにもなります。しかも、それはたとえ自己破産してもなくなりません。
また、本人に所得税がかかるだけでなく、親の扶養に入っている場合は、先に説明したように所得が103万円を超えれば扶養家族ではなくなります。そのため、親は扶養控除を受けられず、その結果所得税が高くなってしまうのです。
所得が103万円を超えた妻の場合
夫の扶養に入っている妻の所得が103万円を超えた場合も、いくつか問題が出てきます。
まず、妻が夫の扶養に入っている場合、夫は扶養控除を受けられなくなります。そのため、先の例と同じように夫の所得税が高くなってしまいます。影響はそれだけではありません。妻は自分で所得税や住民税を払わなければいけなくなります。
先に説明したように、所得税には基礎控除としての38万円、給与所得控除の65万円の合計103万円の控除があります。所得が少なければ控除後の所得はマイナスになり、課税対象にはなりません。しかし、そうでなければ国に払う所得税だけでなく、自治体に払う住民税も自分で払わなければいけなくなるです。そうなれば、パート先では給料からこれらの税金が源泉徴収されることになります。つまり、手取りの給料が減ってしまうということです。
このように、メディア等でよく耳にする「103万円の壁」というものは、フリーターにとっても扶養に入っている妻にとっても、意外に高いものだということが分かります。
フリーターが扶養家族になった場合の控除額
フリーターが扶養家族になった場合の控除額は、本人の年齢によって変わってきます。フリーターが16歳以上の場合は38万円が控除されます。また、19歳以上23歳未満の場合は63万円が控除されます。25万円の増額です。これは、年齢が高くなると扶養する側も何かと出費がかさむということを配慮した結果かもしれません。
まとめ
フリーターであったとしても、国民の義務である納税の義務があります。もしも、年間の所得が103万円を超えたのであれあ、きちんと申告して税金を納めましょう。確かに、申告しなければ税金を納めなくても済むかもしれません。税務当局にバレない限りは。しかし、一度バレると過去に遡って追徴されます。しかも、それは自己破産しても消えません。
この先、就職活動するときに、過去に追徴課税されたという事実は大きなハンディになることも考えられます。もちろん、「若気の至り」で済まされるはずもありません。特に信用を第一にする業界であれば、なお更です。
Twitterでの関連したつぶやき
https://twitter.com/opdbhh1/status/599919364834361344
@Denti91 実家離れて年収180万のフリーターやってますが、オタクするなら足りない、足りないですわ……。所得税的な意味で103万の壁の中で暮らすなら、たぶん、どうにかして生活保護受けて働かずに暮らすほうが……とか考えてしまってだいぶアウト←
— ゆずのり@ガタケC38b (@yukanoria) April 12, 2015
@aay_79 保険辛いよねー130万超えるとかかってくるからね 住民税は100万、所得税は103万の壁ww フリーター時代は103超えないよう扶養から外れないよう稼いでたwでも103万で生活はきつかったです(米とか時々親から支援いただかないと生活できん
— くだじ よらく【創作垢】元:宇諏野よしき (@4RK9DG) November 11, 2014
そういえばフリーター家を買うで思い出した年末調整の連絡の紙に非課税分103万超えてると家族の所得税とか色々増えるから気をつけなはれやって書いてあったけど私今から調節するにも30万超えてるから諦めるしかないんだけどどうしよう
— 八塚いるを (@un5umairuo) September 14, 2013
https://twitter.com/fuumick/status/278468036242055168
@kink0105 あれよ。バイト始めるから、年収計算してみたら約210万だったのよ。で、所得税を計算してみたら12万くらいだったってこと。さすがにフリーターで年103万以下はやってけないからね(´Д` )
— ttaaiicchhii (@ttaaiicchhii) April 2, 2012
そか所得税かかってないんだ笑 フリーターなら103万、学生なら130万こえると超えた分が所得税の課税対象らしい
— 春海 (@mii803tak) October 19, 2011
アルバイトでも年間103万以上稼いだら、親の税金高くなるって知っとった?しかも130万以上稼いだら親の税金高くなる+所得税引かれるとか知らんかったーっ。てことは月8万5000以上でアウトやん?学生フリーターを目指してたあたし的には衝撃wwはあ。
— K.A. (@kanana_84) October 13, 2011
@Jackie_v8vそこはリアルフリーターの俺が説明しよう!
八万こえたら、所得税がでてきて、十万だと、まぁ二千〜三千ひかれるね!
そして、月10万いっても、年間で103万以上かせがなければ、扶養にはいるよ!— KAZEHASHI (@SAKUSAKUNEWYORK) May 12, 2011
103万の壁ってやつに引っかからないようにするためだと思う!でも春休みとかはちょっと超えちゃったけど(笑)やっぱ大学生だとあんまり入れない人とかいるよね〜( i _ i )ただ最近フリーターとか主婦の人入ってきて、入れなくなりそうな危機感がある(笑)
— nb🐻 (@yu_ppyn) May 15, 2016
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