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知的障害者施設で職員として働くということ

      2016/06/07

知的障害者施設で職員として働くということ

知的障害は、概ね18歳くらいまでの発達期に診断されることが多く、理解、思考、記憶などの認知能力が遅れてている状態を指します。

高齢者の認知症や痴呆、発達障害とは違い、脳機能の障害を伴う知的障害。

こう言った障害を持つ方々と関わる仕事は、生半可な決意では出来ません。

知的障害者と施設で職員として関わりたい、そう思った時、もう一度知的障害者と向き合う為に必要な心構えを考えてみましょう。

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知的障害とは

知的障害とは、知能の発達の遅れが成長期に見られること、つまり、18歳までに診断される知的能力に障害があり、日常生活・社会生活の適応行動に困難が生じるため、介助を必要とする状態にあることをさします。

知的障害は4段階に分類されることが多く、知的能力を測る知能指数IQ(Intelligence Quotient)テストの結果によって軽度・中度・重度・最重度に分類されます。

知能指数の平均値は100。

70〜130の間に約95%の人がおさまり、70以下と130以上が異常値とされています。

130以上の場合は高知能、70以下の人が知的障害とされています。

70以下の分類は、50〜70が軽度:自立生活が可能で、簡単な読み書き・計算はほぼ可能、言葉でのコミュニケーション、単純作業が可能。

35〜50が中度:自立生活がほぼ可能で、簡単な読み書き、計算が一部可能、言葉でのコミュニケーション、単純作業が部分的に可能。

20〜35が重度:自立生活が部分的に可能、簡単な読み書き、計算がほぼ不可能、言葉でのコミュニケーションが少し可能、単純な手伝いが可能。

20以下が最重度:自立生活がほぼ不可能、簡単な読み書き・計算は不可能、言語コミュニケーションはほぼ不可能、単純作業・手伝いは不可能。となっています。

知的障害者の施設

知的障害者の施設には、知的障害デイサービスセンター、知的障害者更生施設、知的障害者授産施設、知的障害者通勤寮、知的障害者福祉ホーム、の5種類があります。

知的障害者デイサービスセンターはその名の通り、知的障害者のデイサービスを提供する施設です。

文化活動や社会参加を目的とした機会を提供しています。

知的障害更生施設は満18歳以上の知的障害の方の入所施設で、日常生活における支障をサポートしながら、職業訓練など、自立のための生活支援を行い、社会生活に順応できるよう訓練する施設です。

知的障害者授産施設は18歳以上の知的障害者の方で就労が困難の方を対象とし、自立生活に必要な支援・訓練を行いながら、社会生活を営めるよう就労の場や技能の取得を手助けする施設です。

知的障害者通勤寮はすでに就労をしている知的障害者に対し、居室・設備を提供する施設です。

独立や、自立活動に必要なアドバイスや指導、相談などを行うことが目的とされています。

知的障害福祉ホームは就労をしている15歳以上の知的障害者が事情により住居を必要とする場合に、居室・設備を提供する施設です。

他の施設に比べると比較的低額で、原則は指導や訓練は行わず、生活も個人負担、自炊・自立した生活を送るための施設となっています。

知的障害者施設の職員

知的障害者施設で働くには、資格の有無は問われません。

ですが、「人」相手の仕事で、知的障害という支援を必要とする方々をサポートし、本人を含む家族とのコミュニケーションも必要となりますので、可能ならば、社会福祉士や社会福祉主事などの資格があると知的障害や福祉についての基本的な知識があるという信頼につながるでしょう。

施設によっては、医師・看護士・調理師・栄養士・相談員・生活支援員・作業支援員など様々な職種の職員が働いています。

どういった職種を希望するのかにもよりますが、知的障害者施設は、基本的には障害者の方々が、地域・社会に出て自立活動をしていくのを支援・サポートをする場所です。

一言で知的障害と言っても、様々な段階があり、また、一人一人の個性や得意不得意などによっても自立支援の方法や手順が違ってきます。

福祉、保健、医療、教育、就労、生活など様々な分野でのトータルケア計画が重要視されますが、それぞれの専門分野での指導や支援は手厚くても、その連携や連絡が難しいのが現状です。

そういった問題を解決し、個人の活動ニーズに基づいてトータルにケアを計画する仕事が障害者ケアマネージャーです。

知的障害者施設の中での職員の役割

先ほど記載しましたが、知的障害者施設で働くには様々な選択肢があります。

資格や知識があるに越したことはありませんが、人を相手とし、人と関わる仕事は、相手との意思疎通に加え、予期せぬたくさんの支障も起こります。

ましてや、知的障害のある方の度合いによっては、言語のコミュニケーションが困難であったり、生活支援は食事や作業の指導だけではなく、日常生活の排泄や理由のない感情や発作のような行動、欲望などに直面することもあります。

人としての尊厳を互いにどのくらい感じあえるか、など目に見えない部分のつながり、忍耐力、包容力、また、強靭な精神力も必要となります。

もちろん、これらは、知的障害の方と関わる経験が増えるにつれ、また、それに携わる職員同士のディスカッションなどで経験値も、技能も鍛えられ、高まっていくものですので、仕事を始めてから身につくことも多いでしょう。

とはいえ、誰もが同じ人間ですので、様々な事情、環境、傷つくことや、恐怖を感じることも起こりえます。

障害に対する理解、そこに関わる家族や職員、友人との信頼、また、時に受け入れ、時に厳しい判断を下す場面も必要となります。

人として、職員として、それぞれが成長し、成長をしながら生きることへの喜びに視点を置けること、相手に対し、奉仕の心や尊敬の念を抱けることが、最も必要なスキルといえます。

知的障害者と関わる職員の心のケア

ここまでは、知的障害の方と関わる仕事を選ぶことへの心構えや知識を記述してきました。

理解力、包容力、忍耐力が強く問われる職業ですが、人として、生きがいを持って職に就くこと、人と関わ理を持つ仕事は、耐えること、我慢やボランティア精神だけでは長く続けることはできません。

実際に、知的障害者からの暴力やセクシャルハラスメントに苦しむ方や、生活支援の度合いなどをどこまで容認するのか、など辛い選択が必要な場面、また、人として尊重すべき関わり方の限界や葛藤を抱え、自分自身が精神を病んでしまい、退職や転職をする職員も多くみられます。

人間ですから、心の葛藤や様々な思いを抱くのはごく自然で、感情のぶつかりが生じるのはある意味、仕方のないことです。

知的障害児は、成長の速度は遅くても、その年齢にあった精神・身体の成長があり、18歳を越えれば大人としての人格が表面に出てきます。

知的障害があるからこうだ、という決めつけのできない複雑な人と接する仕事ですから、その出来事が、互いの生活に深く大きく影響を与え合うのは当然です。

だからこそ、仲間として、支え合い、他の職員との連携、コミュニケーションが大切です。

互いに励まし合い、成長を喜びあえる関係を築いていくことが、そこに関わる人すべての心のケアにつながるでしょう。

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