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精神障害のオープン・クローズによるメリットとデメリット

   

精神障害のオープン・クローズによるメリットとデメリット

統合失調症、うつ病、双極性障害をはじめとした精神障害。

精神障害を持つ人は全国で約320万人います(2013年、内閣府調べ)。

精神障害者保健福祉手帳を取得したら、それを会社にオープンにするか迷いますよね。

一般的に「オープン」とは、「自分は精神障害です」と会社上司または経営陣に告知することを言います。

もしくは、「オープン」を前提とした障害者雇用枠での就職の仕方のことを言うこともあります。

「クローズ」とは、自分が精神障害であるとは会社の上司または経営陣などには言わず、黙っておくことを言います。

今回はそれぞれのメリット・デメリットについてご説明いたします。

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目次

精神障害のオープン/クローズで受けられる支援の違い

精神障害をオープンにして受けられる支援は人によって様々です。
会社によって大きな差があるのが現実です。
ただ、一般的に以下のような支援が受けられることが多いです。

ジョブコーチ(就労継続、定着支援)などの支援が受けられる

地域の障害者就労支援センターなどに行けば、担当者がついてくれます。
オープンを前提とした就職活動の場合、面接に同行することも可能です。

そして、定期的な相談に乗ってくれるだけではなく、職場への訪問、場合によっては交渉にも乗ってくれます。

ただ、会社側が拒否すれば立ち入れないので、会社の裁量次第となります。

障害によってできないことに配慮してもらえる

障害や症状に合わせた配慮をしてくれます。

電話応対や残業の免除、時短勤務などが一例です。

オープンを前提とした就職活動の場合、配属先は配慮されることが多いです。

経済的支援が受けられる

税金の優遇措置「障害者控除」が受けられます。

精神障害者保健福祉手帳が3・2級の場合は27万円、
精神障害者保健福祉手帳が1級の場合は40万円の所得控除が受けられます。

つまり、給料から引かれる税金が、少し安くなります。

自治体によっては、福祉タクシー券の配布、医療費補助、水道光熱費の補助などがある場合もあります。
東京都内では手続きをすると、障害者手帳の有効期限内で、都営地下鉄・都営バスの乗車代が無料になる「精神障害者都営交通乗車証」が発行されます。
また、民営バスでも手帳を掲示すると乗車代が半額となることが多いです。

それでは、クローズにすると何も支援を受けられないのでしょうか?そんなことはありません。

ジョブコーチによる支援が受けられるが、オープンの場合より範囲が狭まる

障害者就労支援センターは、クローズであっても相談にはのってくれます。

ただし、障害者手帳の有無を問うかどうかは各自治体によって違うようです。

また、あくまでも「障害者就労支援センターの人」として職場訪問などにはいかなければなりません。
ですので自ずと会社側には精神障害がバレてしまうことになります。

社外での経済的支援は普通に受けることができるが、障害者控除手続きには会社に手帳のコピーを

前述した障害者控除を受けるためには、どうしても会社側に障害者手帳のコピーを提出しなければなりません。
確定申告という手もありますが、会社にバレない保証はありません。

自治体による経済的支援(交通費助成など)は、会社にバレない範囲でなら受けることは可能です。

精神障害をオープンして就職するメリット

先ほどお伝えした通り、オープンにして就職する場合は様々なメリットがあります。
色々な支援を受けられる幅が広がるからです。

会社側に精神障害を隠しているという「罪悪感」から解放される

言葉の通りですが、やはり隠し事をしているって気持ちの良いことではないですよね。
そんな「なんとなく悪いことをしている感じ」からは解放されることになります。

オープンで就職したほうが、長く続きやすい

オープンで就職するほうがクローズで就職するより定着率が良いのです。
配属の配慮など、一定の配慮や支援がなされているからでしょう。

ジョブコーチが後ろ盾でついてくれることでの安心感が生まれる

これは重要です。一部の会社では一定のオープン障害者雇用枠を用意しています。
直接求人票には書かれていないのですが、「支援機関(ジョブコーチ)と繋がっていること」を重要視する会社もあります。
ジョブコーチがついているほうが、会社も「何かあったときに安心」と考えていることも多いようです。

精神障害をオープンして就職するデメリット

オープンだからと言って、いいことばかりではありません。
もちろん、以下のようなデメリットもあるのが現実です。

「自分は精神障害者である」ということに向き合うことになる

後ろめたさ・烙印を押されてしまった感じが拭えない人はつらいと思います。

「障害受容」という言葉があり、これは「自分の障害を受け止めてそれに対処できているか?」を指す言葉です。
これができていないと、そもそもオープンの精神障害者は採用しない、という会社もあるほどです。

それほど大切なことなのですが、やはり受け止めるのには相当の苦しみが伴います。

一部社内では腫れ物同然に扱う人もいる

一部社内では精神障害者をまるで腫れ物を扱うかのように接する人もいます。
これは社内風土、社員の性格によるとしか言えません。

ですが、会社というものは色々な人がいるのが当然なので、気にしていたらキリがないかもしれません。

2年ごとの障害者手帳の更新がわずらわしい

精神障害者は2年ごとに障害者手帳の更新があります。
そのため、2年ごとに「手帳は更新したか?」と会社に確認されることになります。

これをわずらわしく感じてしまう可能性は大いにあるでしょう。

障害者控除が社内の人、家族に知れ渡ることになりかねない

たとえば確定申告書や源泉徴収票を見られてしまった場合などにバレる可能性があります。
見られないようにそっとしまっておきましょう。

精神障害をクローズして就職するメリット

オープンにすることに抵抗を感じる…そう言った方はまず、クローズで働いてみるというのも一つの手ではあります。
クローズにして就職するメリットをご紹介します。

会社に精神障害のことを言わなくてよいので、腫れ物扱いされることはない

例えば精神障害のことをごく親しい限られた同僚にだけ伝えたとします。
その人が黙っていてくれれば、誰にも、ましてや上司や経営陣にバレることはまずありません。

最近は障害者手帳の申請にマイナンバーが必要になってきた自治体もあるようです。
ですが、各自治体にも守秘義務があります。
「この人精神障害者ですよ」などと一般の会社に言うはずがありませんので、安心してください。

給料も一般枠で就職したのと同等の金額がもらえる、仕事の幅も広がる

オープンで就職した場合、精神障害者はわりと単純作業などに従事する場合が多いです。
そのため、賃金が低く抑えられていることが多いのが現状では普通です。

ですが、クローズで就職する場合、そういった配慮はありません。
つまり、給料は普通の一般の人と変わらないし、仕事の幅もグッと広がります。

精神障害をクローズして就職するデメリット

オープンも悪くないな、挑戦したいなと思った方。
一度立ち止まって、デメリットも考えてみましょう。

仕事内容や配属などの配慮がない

「障害者だから○○ができません」とは言えないということです。
つまり、何らかの精神障害以外を理由としたを言い分を考えて、お願いしなければなりません。

例:「ちょっと臨機応変な対応は苦手なので、電話応対は難しいのですが…」
これを普通の新入社員が言ったらどうでしょうか。
会社次第だとは思いますが、受け入れてもらうのは難しいと思います。

また、メンタルの調子が悪くて会社を休む場合も、ほかの理由を考えなければなりません。
自己責任となります。

オープンで就職するよりも、ジョブコーチの範囲が狭まる

障害者手帳を持っていれば、障害者就労支援センターは相談には乗ってくれます。
ですが、クローズにしている限り、職場訪問などには行けません。

会社との何らかのトラブルが発生した場合、オープンの場合はジョブコーチが間に入ってくれます。

しかし、クローズの場合は自分ひとりで交渉・解決していかなければならないということになります。

精神障害を「隠している」という気持ちに苛まれる

正直な方だとつらいかもしれません。
「もしかしたらバレてしまうかも」という恐怖の中仕事をするのは、つらいですよね。

精神障害者のオープン/クローズ事情まとめ

オープンにするにしろ、クローズにするにしろ、メリットデメリットは存在します。
どのような働き方を選択するのかはあなた次第です。
どちらを選ぶにせよ、すぐに辞めてしまったり、症状を悪化させてしまったら元の木阿弥です。
「後悔しない働き方」ができるように、精神障害と上手く付き合っていきましょう。

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